クーラウ度診断(十段-7の正解、十段-8の設問)

第97問 正解です、おめでとうございます。

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クーラウが1831年2月5日、リュンビュウの大火に遭ったことはすでに皆様ご存知のことです。風の強い日で火のめぐりがが早く命からがら逃げ出した短い時間に持ち出したものがあります。競売にかけられた遺品はそんな状況の中から救出されたものです。この時の火災でその他の家財道具は殆ど灰燼に帰しました。競売にかけられたもので音楽関係のものには以下のようなものがあります。

モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』のスコア 5リグスダーラー
『魔法の竪琴』自筆譜スコア  10リグスダーラー
『ダマスカスの三つ子の兄弟』自筆譜スコア 5リグスダーラー
葬送カンタータ自筆譜 1リグスダーラー
通奏低音教本自筆譜 1リグスダーラー
『盗賊の城』ピアノスコア 4リグスダーラー
『ルル』ピアノスコア 5リグスダーラー
『ダマスカスの三つ子の兄弟』ピアノスコア 2部 1リグスダーラー
一包みのピアノのための変奏曲とロンド 2リグスダーラー
『ウイリアム・シェイクスピア』序曲 1リグスダーラー
一包みのべートーヴェンの歌曲 1リグスダーラー
フルート五重奏曲の自筆譜スコア 2リグスダーラー
一包みの『魔法の竪琴』に関する自筆書類 3マルク
一包みのいろいろな自筆書類 3マルク
一包みのピアノ曲 3マルク
一同上 3マルク
一包みの五線紙 2リグスダーラー

Op.122の弦楽四重奏曲が最後の作品でしたがその後、作品番号は127まであります。Op.123〜127は全てピアノ曲でLose社とFarrenc社の共同出版になっています。おそらくこの時の競売によってローセの手に落ちたものと思われます。

ブスク会長は火災の際にクーラウが持ち出したものはそれまで出版されていなかったものを重点的に選んだところを評価しています。最も残念に思われているものは第1番より優れていると言われていた第2番ピアノ協奏曲が残っていないことです。

 

第98問 

次はクーラウの女性問題です。変なことを想像しないでください。ご存知のようにクーラウは生涯結婚をしませんでした。残念ながらクーラウには恋愛に関することがあまり書かれたものがありません。クーラウ研究にはちょっと淋しいことです。しかし、クーラウの周りに女性がいなかったわけではありません。次に挙げる女性は何らかの形でクーラウと関係を持った人です(これも誤解を招く言葉ですね)。1人だけ違う人がいます。誰でしょう。